【知っていますか?】網入りのガラスは防犯のためではない。

こんにちは。恵比寿不動産の石井です。

あなたの家の窓ガラスは網入りですか?それとも普通の透明なガラスですか?

網入りだから防犯性がいいと思っていませんか?
網入り=防犯性ではありません。
違う理由で網入りになっています。

では、今回はこの網入りガラスについて解説していきます。

不動産屋でも知らない人が多いので
知っているとプロっぽいですよ!

じゃあ網入りガラスってどんな性能になっているの?

防犯性ではなく、防火性を有しています。

ガラスに網が入っているため、火災時に飛散しにくくなっています。そのため、火災の延焼を防ぐことができます。

ちなみ、強度は普通のガラスと同じ程度です。割れにくいわけではありません。

例えば
火災があったとき、

①消防士が窓を割る。
②割れたところから手を入る。
③カギを開ける。
④室内に侵入する。
⑤救出する。

という流れになります。

割れにくいガラスであれば救助ができないのです。

そのため、割れにくいようにはしていないのです。

網入りにしなければいけない法的な根拠

建築基準法第64条(外壁の開口部の防火戸)と建築基準法第2条第1項第六号(延焼の恐れのある部分)です。

建築基準法第64条(外壁の開口部の防火戸)

防火地域又は準防火地域内にある建築物は、その外壁の開口部で延焼の恐れのある部分に、防火戸その他の政令で定める防火設備を設けなければならない

延焼恐れのある部分とは?
建築基準法第2条第1項第六号に記載されています。

建築基準法第2条第1項第六号(延焼の恐れのある部分)

隣地境界線、道路中心線又は同一敷地内の2以上の建築物(延べ面積の合計が500㎡以内の建築物は、一つの建築物とみなす。)相互の外壁間の中心線から、1階にあっては3m以下、2階以上にあっては5m以下の距離にある建築物の部分をいう。

この2つの条文を簡単にいうと、

燃えやすい地域(防火地域、準防火地域)に建物を建てるときは、燃えやすい範囲(隣地境界線や道路中心線から1階であれば3m以下、2階以上であれば5m以下)にある窓は、防火戸(網入りガラスなど)にしてね

ってことです。

条文は回りくどいですが、言っていることはすごく当たり前のことをいっていますね。

さいごに

網入りガラスの性能と設置しなければいけない根拠がお分かりいただけかと思います。

結論は、防犯性ではなく、防火性のためです。

また、どうしても防犯性を高めたいというのであれば防犯用合わせガラスという商品があります。そちらを検討してはいかがでしょうか。

質問や疑問等ありましたらご連絡下さい。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

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